まずは2枚のブロッコリーの写真から。
どちらも、江別市豊幌・森農場さんで昨年撮影したものです。
あなたなら、どちらのブロッコリーを選びますか?
緑色が選ばれている
一般に、ブロッコリーは緑色のものが好まれ、紫色のものは敬遠されています。
だから、最近では品種改良を行い「紫色にならないブロッコリー」もつくられています。
では、紫色の原因は何でしょう?
紫色は「アントシアニン」
紫色の正体はアントシアニン。どこかで聞いたこと、ありますよね…そう、ブルーベーリーやワインなどに含まれる色素です。
と言うことは、紫色は悪くない。むしろブルーベリーを食べたり、ワインを飲んだりしているくらい。
緑色のブロッコリーが選ばれているのは、見た目が良いからなんですね。
美味しいのは、緑色?紫色?
恵泉女学園大学人間社会学部教授・藤田智さんによると、
「アントシアニンは、冬の寒さから身を守るために植物が作り出しているもので、食べてもまったく問題はありません。寒さに当たった分、むしろ甘みが増します。アントシアニンは水溶性なので、ゆでると色が抜けて緑色に戻ります。」(「NHK趣味の園芸 やさいの時間」2016年1月号より)
との事。これを踏まえて、ブロッコリーの「品種」のお話へ進みます。
品種名は「ピクセル」と「サマーポイント」
「ピクセル」
江別の農家さんに品種名を聞くと、一番多く聞かれるのがピクセル。種をまいてから収穫までの期間が短く、濃緑色で日持ちがします。
「サマーポイント」
ピクセルよりも収穫までの期間が長く、紫色になりやすい。だから栽培していない農家さんも多い。
と言うことで、
① スーパーや直売所では、緑色のブロッコリーが売れる。
↓
② だから、サマーポイントよりピクセルの方が売れる。
↓
③ だから、売れるピクセルを栽培する。
こんな流れになるのです。
結論:美味しいブロッコリーは?
農家さんにお聞きすると「サマーポイントの方が甘いんだよね…うち、作ってないけど(笑)」と言った会話になります。
正直、私は見た目でピクセルとサマーポイントを見分けられません。農家さんに直接聞かないとわからない。だから、
① 農家さんがいたら、品種を聞いて「サマーポイント」を選ぶ
② 農家さんがいなかったら、一番紫色のものを選ぶ
これが、私のブロッコリーの選び方です。
えべつのブロッコリーは作付面積・収穫量ともに全道一。是非、美味しく食べて欲しいのです。